NYを朝に出れば昼には東京 夢の「極超音速飛行」実現へ
地球を数時間で半周できる「極超音速飛行(hypersonic flight)」の実現は、これまで多くの企業が目指してきました。
このほど英国のある企業が実現に大きく近づく新技術を搭載したエンジンを開発したと発表しました。
このエンジンが実用化すれば、ニューヨークを朝に出れば昼には東京に着く、夢の「極超音速飛行」実現できます。
テレグラフ(英)が伝えています。
このエンジンは、ジェットとロケットを切り替えられる宇宙往復機向けエンジンで、英リアクション・エンジンズが開発中です。
英リアクション・エンジンズ社は飛行機のように離陸して宇宙空間で活動した後、飛行機のように着陸、再整備後にふたたび飛び立つことができる、単段式の宇宙往還機「スカイロン」を開発中している。
現在、宇宙に行くための唯一の方法は、非効率的な多段ロケットを使った方式しかありません。基本的には使い捨てです。地球低軌道上の輸送コスト低下は宇宙開発黎期から念願でした。
そして11月2日、同社は英BAEシステムズ社*とスカイロンのエンジン開発で協力することを発表しました。(Conversation、IEEE SPECTRUM、examiner.com、sorae.jp、ZAPZAP!、Slashdot)。
BAEシステムズ社はリアクション・エンジンズ社の株の20%を取得、また同社に対して2060万ポンドを投資するという。
*BAE:ブリティッシュ・エアロスペース (https://ja.wikipedia.org/wiki/)
ブリティッシュ・エアロスペース(英語:British Aerospace, 略称:BAe )はイギリス国内にあった航空機メーカー4社が統合して1977年4月29日に誕生した国有航空宇宙企業である。1999年にはBAEシステムズ (BAE Systems) に組織改編された。
「スカイロン」で要となるのが、複合サイクル・エンジン「SABRE」。
マッハ5まではジェット・エンジン・モードで、その後はロケット・エンジン・モードに切り替えて動かすことができます。
リアクション・エンジンズ社によると、現在SABREの実証モデルを開発しており、順調に開発が進んだ場合は2025年までにこのエンジンを搭載したスカイロンの初飛行試験を行うとしている。