シンガポールの史上最大の開閉式ドームが構造工学最優秀賞を受賞
シンガポールの史上最大の開閉式ドームが2015年の国際構造工学協会最優秀賞を受賞しました。
国際構造工学協会:The Institution of Structural Engineers is a professional body for structural engineering based in the United Kingdom .
次の東京オリンピックに使われる国立スタジアム問題で有名になった、開閉式ドームです。
マルチ・ファンクショナルなスポーツの殿堂
昨年6月に「シンガポール・スポーツ・ハブ」のメイン施設である「ナショナル・スタジアム」が完成しました。
この建物が、2015年11月13日に構造工学協会最優秀賞を受賞しました。
驚くことに、この巨大なドームは、20分で開閉ができます。
「ナショナル・スタジアム」は巨大なスライディング・ルーフを装備して、日照を自在にコントロールし、芝生の生育もできる。
エネルギー効率の高いクーリング・システムは、55,000席の全てに冷風を送ることができるという優れものだ。
さらに驚くのは自然換気にもかかわらず、赤道直下の暑いシンガポールの気候風土を考慮して冷房がはいる。
シンガポールの文化的なイコンとなった「ナショナル・スタジアム」のデザインは、巨大なインテリア空間と屋根をウォーターフロントとスカイラインに向けて開放することで、都市との密接な関係を生み出している。
このため観客はシンガポール都市中心部に向けての、息を呑むような素晴らしい景色を楽しむことができる。
特にシンガポール最大の年中行事であるナショナル・デイ・パレードの観覧には最適なポジションとなっている。
「シンガポール・スポーツ・ハブ」における際立ったシルエットとアイデンティティを見せる「ナショナル・スタジアム」は、隣接する丹下健三設計の「シンガポール・インドア・スタジアム」と共に、シンガポールにおけるスポーツ施設の双璧をなしている。
建設費は明らかにされていないが、このような大規模な開閉式ドームが技術的に可能なことを示している。